防災・知識
地域や学校で行われている避難訓練は昼間に行われていますが、最近深夜に大きな地震が続いていることから、夜の避難訓練を検討する動きが各地であるようです。
就寝時にはどんな対策が必要でしょうか。また、外が暗い時間帯に避難するときは何をしたらいいのか、詳しく調べました。
この記事の目次
近年、海外の地震研究者が「規模の大きい地震は日中よりも夜間に発生する傾向がある」という研究結果を発表し、話題になっています。
先月3月16日に東北地方で起きた地震は、23時36分に起きました。また、阪神淡路大震災は明け方5時46分に起きています。
東日本大震災は日中に発生しましたが、2016年の熊本地震は21時台に発生しました。
この結果を受け、これまで昼間に行っていた防災訓練を夜にも実施しようという検討が各地域の自治体で始まっています。
就寝時の身の回りの対策や、室内や外が暗い時間帯に避難するときにはどんな注意が必要か知っておきましょう。
ベッドや布団の周りを見て、下記のものがないかチェックしましょう。
靴ではなくて、スリッパでもいいのですが、靴のほうがより安心です。
スマホの電灯でOKと思うかもしれませんが、慌てているとスマホの操作が困難になるので、スイッチを押すだけで点灯する懐中電灯がおすすめです。
部屋から出られなくなってしまった場合、または避難時に家族と離れてしまったときの合図などに使えます。
ポータブル充電器もできれば置いておきたいです。
スマホはもちろん、枕元に置いておきましょう。しかし、防災の専門家によると、軽くて薄いスマホは地震の揺れで動いてしまって、置いてあったところからずり落ち、暗闇の中でどこにあるのか分からなくなってしまうケースがあるそうです。
その対策としておすすめなのは、スマホを置く場所の下に滑り止めマットを敷いたり、スマホ本体の背面に滑り止めシートを貼ったりすることです。
また、気持ちが動転しているときに真っ暗闇の中にいると、いつもの場所に置いてあるはずのものを探すのが困難になるという実験結果がありました。この対策として、スマホに暗いところで光る蛍光シールを貼るといいそうです。
家から出て避難する際の準備は、台風でも地震でも同じです。ここで確認をしておきましょう。
「揺れの衝撃で、トースターのスイッチが押されていてボヤになりかけた」ということも実際に起きています。
強い揺れがあった場合は、室内の点検をする前に一度ブレーカーを落としましょう。
また、電気が復旧したときに電線がショートして火事が起きることもあります。これを防ぐために、避難する前にブレーカーは落としておきましょう。
時間があればコンセントを抜いておくこともおすすめです。
ガスの元栓のコックがあるタイプのコンロは元栓を閉めましょう。
しかし、近年のコンロはガスの元栓自体がキッチンにないタイプのものが多くあります。これは、ガス会社が各家庭のガスの元栓部分にマイコンメーターを取り付けているもので、強い揺れがあった場合は自動的にそのマイコンメーターが作動して元栓をストップします。このタイプのものは自分で元栓を閉める必要はありません。
外に出て避難するときが夜の時間帯だった場合、パジャマだったり薄い部屋着だったりすることもあります。
避難する際に時間がある場合は、必ず上着を着ましょう。思った以上に外が寒かったり、雨が降ってきたりすることもあります。また避難の際のけがを防ぐこともできます。
持ち出し用の防災用品の中に、薄手のウインドブレーカーやフード付きの上着、軽い長ズボンなどを入れておくといいです。
靴はなるべく底が丈夫な運動靴がおすすめです。また、ヘルメットがあればなお安心です。
懐中電灯は照らすことができる範囲が狭いため、ついつい前方の足元だけ照らしてしまうのですが、夜の避難の際は、頭上も照らしたり、ときどき目線を上げて遠方も照らしたりするようにしましょう。
頭を思わぬところでぶつけてしまったり、前方から車が来ているのに気づかなかったりということも起こります。
慌てていると視野が狭くなりがちなので、意識的に「周りを照らそう」と声に出すようにするとよいです。
また、懐中電灯を薄いビニール袋で覆うと反射するため、前方だけでなく周りもうっすら照らされ、明るい範囲が少し増えます。
スマホの懐中電灯は電池の消費が激しいため、なるべく使わないようにしておきたいです。
そのため、懐中電灯を家庭内の複数個所に普段から置いておくようにしましょう。寝室、リビング、キッチンの取り出しやすい場所、分かりやすい場所に置いておきましょう。
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